○国民年金法施行規則の一部を改正する省令の施行に伴う事務の取扱いについて
(平成26年9月19日)
(年管管発0919第1号)
(日本年金機構事業企画部門担当理事・事業管理部門担当理事・全国一括業務部門担当理事あて厚生労働省年金局事業管理課長通知)
(公印省略)
国民年金法施行規則の一部を改正する省令(平成26年厚生労働省令第102号)が平成26年8月29日付けで公布され、その内容については「国民年金法施行規則の一部を改正する省令の施行について」(平成26年8月29日付け年管発0829第3号)により地方厚生(支)局長あて通知されたところであるが、これらの事務の取扱いについては、下記のとおりであるので、市町村と十分な調整を行い、適正かつ円滑な事務処理が行われるよう徹底されたい。
本通知等に基づく事務に関し、具体的方法(事務処理手順、事務処理上の添付書類等)や進捗管理手順(報告様式等)等を改める必要がある場合には、日本年金機構の業務処理マニュアル等によりその取扱いを定めることとされたい。
なお、これに伴い、平成18年12月22日付け庁保険発第1222002号「免除等の申請者等が所得に係る未申告者である場合の取扱いについて」は、廃止する。
1.免除等における未申告者の定義
国民年金法(昭和34年法律第141号)第90条第1項第1号等の規定に基づく保険料の全額免除、学生納付特例及び納付猶予(以下「免除等」という。)の審査事務における「未申告者」は、申請者等(免除等を受けようとする被保険者(被保険者であった者を含む。以下同じ。)、被保険者が属する世帯の世帯主(学生納付特例及び納付猶予の申請の場合は当該世帯主を除く。)及び被保険者の配偶者(学生納付特例の申請の場合は当該配偶者を除く。)をいう。以下同じ。)のうち、所得に係る税の申告が行われていない者(以下「未申告者」という。)であって、所得税法(昭和40年法律第33号)に規定する控除対象配偶者又は扶養親族(以下「扶養親族等」という。)の控除や基礎控除等の各種控除前の所得が国民年金法施行規則(昭和35年厚生省令第12号)第77条第2項第3号、第77条の4第2項第4号又は第77条の5第2項第3号に規定する額(以下「基準額」という。)を超えない者(以下「基準内未申告者」という。)とすること。
2.免除等の申請者等が基準内未申告者である場合の取扱い
(1) 規則第85条の3第1項に基づく取扱い
免除等の申請については、原則として申請者等に係る所得証明の添付等が必要であるが、国民年金法施行規則等の一部を改正する省令による改正後の国民年金法施行規則(以下「規則」という。)第85条の3第1項に基づき、申請者等が基準内未申告者である場合、国民年金保険料免除・納付猶予・学生納付特例申請に係る所得の申立書(以下「所得の申立書」という。)を添付等することにより、当該申請者等の所得証明の添付等を省略できること。
この場合、当該申請者等が基準内未申告者であることを確認の上、所得証明書に代えて所得の申立書に記載された所得と免除等の基準額に照らして免除等の審査を行うこと。
(2) 規則第85条の3第2項に基づく取扱い
規則第85条の3第2項に基づき、申請者等が基準内未申告者である場合、免除等申請書に所得のない旨の申請者の記入のあるとき若しくは地方税法(昭和25年法律第226号)及び市町村(特別区を含む。以下同じ。)の条例に規定する所得に係る税の申告義務のない者(市町村の条例では申告義務のない者に該当しないが、市町村の税務の運用上において申告を不要としている者を含む。)又は扶養親族等であることが市町村で確認できるときは、当該申請者等に係る所得証明及び(1)の所得の申立書の添付等を省略できること。
(3) 上記(1)及び(2)の適用除外
市町村においては、税務担当部署との連携等により、申請者等が課税対象者等であって、既に税の申告が勧奨されている者であることが把握できる場合は、上記(1)及び(2)の規則第85条の3第1項及び第2項を適用しないこととしたこと。
3.国民健康保険の簡易申告書の提出者に係る取扱い
国民健康保険料等に係る賦課用の申告書等(以下「簡易申告書」という。)により所得が報告されている申請者等であって、簡易申告書による所得が免除等の基準額以下であることが市町村からの情報提供により確認できる場合は、規則第85条の3第2項の規定に準じて、所得証明及び1(1)の所得の申立書の添付等を省略できること。
簡易申告書による確認は各市町村の任意であることから、簡易申告書による所得の確認が図られるよう日本年金機構(以下「機構」という。)から市町村へ協議すること。なお、市町村において簡易申告書による所得の確認が行われる場合は、市町村確認欄又は市町村長証明欄に「簡易申告書により基準額以下を確認」等の記載が受けられるよう併せて協議すること。
4.一部免除の取扱い
国民年金法第90条の2の規定に基づく一部免除については、原則として基準内未申告者に係る対応はないが、上記1及び2の取扱いにより全額免除に該当する者が一部免除に限って申請する場合は、一部免除の承認が可能であること。
5.所得の申立書に関する取扱い
所得の申立書は、機構から市町村へ様式を提示すること。
なお、現在市町村が使用している様式等がある場合等は、機構と市町村との間で調整の上、当分の間、独自様式を使用して差し支えないこと。
6.1月1日時点において申請先の市町村に住所を有していなかった申請者等の取扱い
申請者等が転入者等(別居の配偶者を含む。以下同じ。)である場合、被保険者の現住所地の申請先市町村において転入者等の所得証明ができないことから、申請者に所得証明等の添付を求めてきたところであるが、今後は、転入者等が基準額を超える未申告者であることが明らかな場合を除き、原則として申請者に転入者等の所得証明等の添付を求めないものとし、税の申告や所得の有無に関わらず機構から転出元等の市町村へ所得情報又は未申告者であることの確認のための照会を行い、その回答により所得審査を行うこと。したがって年金事務所の窓口においては、申請者等が転入者等で所得証明書等の添付がない場合であっても、所得の申立書を添付して免除等申請書を受理の上、申請者に転入者等の1月1日時点の住所を免除等申請書の備考欄に記入するよう求めること。
具体的には、年金事務所の窓口において、転入者等の税の申告の有無等を申請者から聞き取った上で、次の(1)〜(5)の区分に応じて取り扱うこと。
なお、市町村において郵送受付した免除等申請書について、申請者等に転入者等が含まれる場合であって所得の申立書の添付が必要な場合は、機構において転出元等の市町村に所得照会を行い、申請者等が未申告者である場合は機構から所得の申立書の提出を申請者に求めることとするので、市町村において当該転入者等について所得審査を省略して免除等申請書に転入者等の1月1日時点の住所のほか郵送受付であることが付記されている場合は、機構において転出元等の市町村に所得照会を行ってから必要に応じて申請者に対し所得の申立書の提出を求めること。
(1) 税の申告がなく所得が免除等の基準額を超える転入者等
申請者に対して、当該転入者等が転出元の市町村に税の申告を行ってから免除等の申請を行うよう説明すること。
(2) 税の申告がなく所得はあるが免除等の基準額以下である転入者等
所得の申立書の添付を求めること。
(3) 税の申告がなく所得がない転入者等
所得関係の添付書類は不要とすること。
(4) 税の申告がある転入者等
機構において転出元等の市町村へ所得照会を行うことから、所得証明書等の添付は省略できること。
(5) 税の申告が不明である転入者等
所得の申立書の添付を求めること(所得が免除等の基準額を超える場合を含む)。
7.被保険者が住所を有していなかった場合等の取扱い
(1) 前住所地が不明な場合
前住所地が不明で新たに住民登録が行われた被保険者(前住所地が不明で新たに住民登録が行われた配偶者についても同様。)から免除等の申請があったときは、住民となった日の属する月以後の期間について免除等の審査期間とすること。この場合、申請者等が基準内未申告者であるときは、上記2に基づく取扱いとすること。
(2) 矯正施設の被収容者である場合
矯正施設収容中の者(以下「被収容者」という。)については、矯正施設に収容中の期間(以下「被収容期間」という。)は住民登録がなかった期間であっても日本国内に住所があったと認められることから、(1)の取扱いにかかわらず被収容期間は免除等の審査期間とする(申請日時点において被収容者である場合の現年度分の免除等の申請については、免除告示期間の終期まで免除の審査対象期間とする)こと。この場合、免除等の審査においては、住民登録の確認に代えて、被収容期間に係る矯正施設の長の証明書(以下「在所証明書」という。)により免除等の審査が可能な期間であることの確認を行うとともに、当該被保険者が基準内未申告者であるときは、上記2に基づく取扱いとすること。また、被収容者であった者が住民登録のなかった期間について免除等の申請を行う場合においても在所証明書により遡及免除の申請が可能であること。
被収容者に係る免除等の申請については、原則として矯正施設の所在地を管轄する年金事務所において免除等申請書を受理することとし、社会保険オンラインシステムの国民年金原簿において居所未登録であるか否かにより、機構においては次のとおり取り扱うこと。なお、社会保障・税番号制度の情報提供ネットワークシステムで所得情報又は所得の申告がないことの確認ができるようになった以後は、市町村への免除等申請書の回送は不要となる予定であること。
@ 居所未登録者である場合
矯正施設の所在地を管轄する年金事務所においては、在所証明書の添付を確認の上、最終住所地を管轄する年金事務所へ免除等申請書を回送すること。回送を受けた年金事務所においては、在所証明書に基づき居所未登録の解除(不在者表示の取り消し)を行い、矯正施設の所在地を別送先として管理して免除等の審査を行うこと。
居所未登録とした理由が住民登録の消除であった場合は、所得の申立書において税の申告「あり」の記入がある場合を除き、市町村への所得情報又は未申告者であることの確認のための照会は省略して免除等の審査を行うこと。
居所未登録とした理由が住民登録の消除以外である場合は、最終住所地の市町村へ免除等申請書の回送(所得照会)を行ってから免除等の審査を行うこと。なお、市町村から未申告者である旨の回答ではなく住民登録が消除されている旨の回答があった場合であっても、所得の申立書において税の申告「あり」の記入がある場合を除き基準内未申告者であるものとして取扱い、住民登録のあった期間及び被収容期間については免除等の審査を行うこと。
A 居所未登録者でない場合
矯正施設の所在地を別送先として登録し、国民年金原簿の住所の市町村へ免除等申請書の回送(所得照会)を行ってから免除等の審査を行うこと。市町村から未申告者である旨の回答ではなく住民登録が消除されている旨の回答があった場合であっても、所得の申立書において税の申告「あり」の記入がある場合を除き基準内未申告者であるものとして取扱い、住民登録のあった期間及び被収容期間(在所証明書がない場合は当該証明書の添付を求めること。)については免除等の審査を行うこと。
(3) 機構における被収容者に係る居所の管理
免除等の申請手続きに限らず、居所未登録者である被収容者から国民年金の届出等があった場合は、在所証明書を求め、当該証明書により矯正施設の所在地を別送先として管理し、納付書等の発送を可能とすること。
また、居所未登録でない被収容者から国民年金の届出等があった場合、届出等の住所欄に矯正施設の所在地が記入されているときは、当該所在地を別送先として管理すること。
(4) 機構と矯正施設との連携について
管轄区域内に矯正施設がある機構ブロック本部又は年金事務所においては、管轄区域内の矯正施設に対して改正内容の説明、所得の申立書の配布及び在所証明書の発行について協力依頼を行うこと。
8 継続申請の取扱い
規則第77条第3項及び第77条の5第3項の規定に基づく継続申請の審査において、申請者等が未申告者であった場合(当該申請者等が申告義務のない者及び扶養親族等であることが市町村からの情報提供により機構において確認できる場合を除く。)は、機構において所得の申立書の提出を求めること。