○職業能力開発促進法及び中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律について
(平成18年6月21日)
(/職発第0621001号/能発第0621002号/平成18・06・19中庁第1号/)
(各都道府県知事あて厚生労働省職業安定局長・厚生労働省職業能力開発局長・中小企業庁長官通知)
「職業能力開発促進法及び中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律(平成18年法律第81号)」については、本年3月7日に第164回通常国会に提出され、同年6月13日に原案どおり可決成立し、本日公布されたところです。
我が国における少子高齢化が進む中、若年失業者、フリーター等が約380万人に達し、十分なキャリア形成を図ることができていない若者が増加するとともに、熟練した技能を有する団塊の世代が引退過程に入ろうとしており、「現場力」の低下や技能継承が適切に行われないおそれが指摘されております。
この法律では、こうした課題に対応するため、若者に実践的な職業能力を習得させ、現場を支える人材として育成していく、「企業における実習」と「教育訓練機関における座学」を組み合わせた実習併用職業訓練制度を創設するとともに、中小企業者等における雇用管理改善計画の認定制度について、青少年にとって良好な雇用の機会の創出に資する計画を加え、技能継承に取り組む中小企業に対し支援を行うことなどを内容とする改正を行うものです。
その主な改正の内容は、下記のとおりです。その趣旨を十分御理解の上、その施行につき万全を期せられるようお願いいたします。
なお、関係する省令等の制定及び改正については、現在作業中であり、追ってお知らせいたします。
第1 職業能力開発促進法の一部改正
1 基本理念
青少年に対する職業訓練は、特に、有為な職業人として自立しようとする意欲を高めることができるように行われなければならないことを追加するものとしたこと。(第3条の2第3項関係)
2 事業主等の行う職業能力開発促進の措置
(1) 事業主がその雇用する労働者の実践的な職業能力の開発及び向上を促進するために必要に応じて講ずる措置として、実習併用職業訓練を実施することを追加するものとしたこと。(第10条の2第1項関係)
(2) 厚生労働大臣は、(1)の措置の適切かつ有効な実施を図るため事業主が講ずべき措置に関する指針を公表するものとしたこと。(第10条の2第3項関係)
(3) 事業主がその雇用する労働者の職業生活設計に即した自発的な職業能力の開発及び向上を促進するために必要に応じて講ずる措置として、次に掲げる措置を追加するものとしたこと。
イ 業務の遂行に必要な技能及びこれに関する知識の内容及び程度その他の事項に関し、相談の機会を確保すること。(第10条の3第1号関係)
ロ 再就職のための準備として職業能力の開発及び向上を図る労働者に対して再就職準備休暇を付与すること。(第10条の4第1項第1号関係)
ハ 職業に関する教育訓練又は職業能力検定を受ける機会を確保するために勤務時間を短縮すること。(第10条の4第1項第2号関係)
3 熟練技能等の習得の促進
(1) 事業主は、必要に応じ、熟練技能等に関する情報を体系的に管理し、提供すること等の必要な措置を講ずることにより、その雇用する労働者の熟練技能等の効果的かつ効率的な習得による職業能力の開発及び向上の促進に努めるものとしたこと。(第12条の2第1項関係)
(2) 厚生労働大臣は、(1)の措置の適切かつ有効な実施を図るために必要な指針を公表するものとしたこと。(第12条の2第2項関係)
4 事業主その他の関係者に対する援助の充実
国及び都道府県が行う事業主その他の関係者に対する援助として、2(3)イの相談に関する講習の実施を追加するものとしたこと。(第15条の2第1項第1号関係)
5 実習併用職業訓練実施計画の認定等
(1) 実習併用職業訓練を実施しようとする事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、実習併用職業訓練実施計画を作成し、厚生労働大臣の認定を申請することができるものとしたこと。(第26条の3第1項関係)
(2) 厚生労働大臣は、当該実習併用職業訓練実施計画が青少年に実践的な職業能力の開発及び向上を図るために効果的な実習併用職業訓練に関する基準として厚生労働省令で定める基準に適合すると認めるときは、その旨の認定をすることができるものとしたこと。(第26条の3第3項関係)
(3) (2)の認定を受けた実習併用職業訓練実施計画に係る実習併用職業訓練(以下「認定実習併用職業訓練」という。)を実施する事業主は、労働者の募集の広告等に、当該実習併用職業訓練実施計画が(2)の認定を受けている旨の表示を付することができることとし、何人もこの場合を除くほか、当該広告等に当該表示又はこれと紛らわしい表示を付してはならないものとしたこと。(第26条の5関係)
6 委託募集の特例
(1) 5(2)の認定を受けた中小事業主が、認定実習併用職業訓練の適切かつ有効な実施を図るための人材確保に関する相談及び援助を行うものとして厚生労働大臣が承認した事業協同組合等(以下「承認中小事業主団体」という。)をして認定実習併用職業訓練を担当する者の募集を行わせようとする場合において、職業安定法第36条第1項及び第3項の規定は適用しないものとしたこと。(第26条の6第1項関係)
(2) 承認中小事業主団体は、当該募集に従事しようとするときは、募集時期等の認定実習併用職業訓練を担当する者の募集に関する事項を厚生労働大臣に届け出なければならないものとしたこと。(第26条の6第4項関係)
7 その他
(1) 都道府県に置く審議会等の必置規制について、任意に設置することができるように緩和するものとしたこと。(第91条第1項関係)
(2) 罰則について必要な規定の整備を行うものとしたこと。(第99条の2、第100条、第102条及び第104条関係)
(3) その他所要の規定の整備を行うものとしたこと。
第2 中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部改正
1 改善計画の作成
事業協同組合等及び中小企業者は、雇用管理の改善に関する事業(以下「改善事業」という。)についての計画(以下「改善計画」という。)であって、実践的な職業能力の開発及び向上が必要な青少年にとって良好な雇用の機会の創出に資するものを作成し、これを都道府県知事に提出して、その計画が適当である旨の認定を受けることができるものとしたこと。(第4条第1項関係)
2 委託募集の特例等
(1) 改善計画の認定を受けた中小企業者(以下「認定中小企業者」という。)が、当該改善計画に係る改善事業の実施に伴い、改善事業の実施に関する相談及び援助を行うものとして厚生労働大臣が承認した事業協同組合等(以下「承認組合等」という。)をして労働者の募集を行わせようとする場合において、職業安定法第36条第1項及び第3項の規定は、適用しないものとしたこと。(第13条第1項関係)
(2) 承認組合等は、当該募集に従事しようとするときは、募集時期等の労働者の募集に関する事項を厚生労働大臣に届け出なければならないものとしたこと。(第13条第4項関係)
(3) 委託募集の特例に関する規定の適用に当たっては、事業協同組合等が改善計画の認定を受けたものである場合には、当該事業協同組合等を承認組合等と、当該事業協同組合等の構成員たる中小企業者を認定中小企業者とみなすものとしたこと。(第13条第8項関係)
3 その他
その他所要の規定の整備を行うものとしたこと。
第3 施行期日等
1 この法律は、平成18年10月1日から施行するものとしたこと。
2 この法律の施行に関し、必要となる経過措置を定めるものとしたこと。
3 その他所要の規定の整備を行うものとしたこと。